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経営者の志

今まで、このBlogは、Internet公開と言う事も考え、ローカルな話はなるべく避けるようにしてきたが。
今回だけは、私が尊敬するファイナンスのプロ、たった一人の意見を聞きたいがために書いている気がする。

勿論、ハゲタカの話である。
前回同様、ネタバレ前提なので、ハゲタカをこれから見ようと思っている人は読まないほうが宜しい。

まず、論点は二つあり、「経営はどうあるべきか」という話と、「ハゲタカと言うドラマはどうあるべきか」である。

先に「ハゲタカ」というドラマの意義を考えれば、圧倒的に資本主義とは何か、を問い詰める事だろう。だからこそ、鷲津はテクスンと提携など考えてはいけないし、三島製作所など笑いながら切るべきなのだ。鷲津の存在価値は、「弱者を救う資本主義」ではなく、「資本主義に参加する限り弱者=悪」だからである。
そんなところで日和ってどうする?
三島製作所に謝りに行ってどうする?
お前は二人の人間の死の上にたっているのだから、お前のValueを貫くべきなのだ。だからこそ、鷲津と芝野の提携に感動して涙しながらも、仏壇の前にいる鷲津に違和感を覚えた。お前はそんなところで手を合わせている場合じゃないのである。

しかし、しかしである。恐らくここからが本題。
ドラマではなく、あれがリアルな話だった場合。何が正しいのか、と問い詰められるとどうだろうか?確かに資本主義、経済性、エコノミクスは重要である。弱者=悪である。
だから、柴野と鷲津の選択肢はいけないのか?彼らが取った行動は、最低限経済的にPayしながらの行動である。その上で、経営を左右するのは何か?それこそが、Visionであり、Missionであり、Valueである。そう考えたときに、どういう志を持って経営するのか、言うのがもっとも重要な点ではないか。
だからこそ、ホライズンよりも鷲津ファンドのほうが良く、なんちゃら新社長よりも芝野新社長のほうが良いのである。世の中に対して、どういう思いで、何を提供するのか?それこそが経営者が最も考えなければいけないことでは無いのか。
そう思ったときに、柴野が三島製作所に対して「私にチャンスを下さい」と言ったときに自然に涙が出てきた。なぜなら、彼こそが資本主義を分かった上で、Visionを語れるから。それがまさに経営の志では無いかと思う。それが人を動かすし、世の中を動かすし、ひいては経済性に繋がるのである。

と、言いながら。
「お前、あれは経済性を考えたらどうなの?」と言われると、確かに違和感はある。レンズ事業部単体だけ残してどうするんだ、みたいな。
最後に仏壇の前に座った鷲津に違和感を覚えたのは、「お前はお前の価値を世の中に提供したのか?」と考えてしまったとき。芝野も鷲津も自分が謝りたいがために、過去の自分を正当化したいがために三人も殺したんだとすると、君たちの罪は大きすぎる。せめて、Vision/Mission/Valueだけは忘れないで欲しい。

ターンアラウンドマネージャーが、真のターンアラウンドマネージャー足りえたとき、多分その人は無条件に尊敬できる人だと思う。それが今回の結論、かな。

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